*本物のキスしてよハニー!/許すから
「お幸せですか?」横断歩道の信号が今まさに青になったところだった。とつぜん声をかけてきた女に、ランガはうろんな視線を向けた。掃除当番だった。校内で開かれた地域交流イベントの段ボールごみが大量に出て、それを指定の場所で一枚ずつ畳んで紐で縛って…
暦ラン
*Cheese “PIZZA”
楽しいことばっかりだろうなって思ってた。「なんでお前はそうなんだよ!」苛々した口調で暦が吐いた、怒りと失望と諦めが混じったみたいな言葉。それを聞くといつも、ものすごく悲しくなる。なんでこんなこと言わせちゃうんだろう。「でも、ほんとにただの友…
暦ラン
*ブギートレイン’21
たとえばこの先、色々……そりゃいろいろあるだろうけど、結局はずっと好きなまんまでさ。卒業しても大人になってもずっと一緒に居たいって思ったら、け、け、結婚とか?したりするかもなんつってさ。いや冗談とかじゃなくて、今はまだ無理だけど、いつかはそ…
暦ラン
*(BABY,BABY,BABY) SHALL WE LOVE?
「なんの話?」後ろから唐突にかけられた声に、暦はぴたりと動きを止めた。午後の授業が終わってすぐ、月末までに必要な書類がどうので担任に呼ばれたランガを待っている間、久しぶりにクラスメイトとの放課後談議に花を咲かせていた。昔から交友関係は浅く広…
暦ラン
*Love, Day After Tomorrow
なんか機嫌悪くねぇ?と尋ねたら、「別に」と返ってきた。——いやいや。「怒ってんじゃん。何?」「怒ってない」夏休みも半ば、日差しが照り返すアスファルトにじりじりと体を焼かれながら、かげろう揺らめく街中を並んで歩いている。お届け物と買い出しを同…
暦ラン
*First Love
君を特別に想ってるって、言われたことある。バンクーバーに住んでいた頃、そういうのは珍しくもなくて、多民族都市だったからかな?おれの通ってたハイスクールにもすごくたくさんの人が居て、皆オープンだった。ゲイカップルが手を繋いでたりなんか当たり前…
暦ラン