影日

涸らす

自宅に続く通学路の途中に小さな神社がある。古い鳥居はもともと白かったのが、雨風に晒されるうちに塗料が剥げて、そこが錆びてを繰り返し、見る影もなく黒ずんでいる。小さい頃はここで祭りがあって境内には出店もそこそこ出ていたが、今や誰も彼もがその存…

ラッキープール

カツ!カツ!カツ!黒板にチョークを打ち付ける音が響く。音だけが響く。鉄板と石膏がぶつかり合う無機質な音だけが、不気味なほどにしんと静まり返った教室に響く。カツ!カツ!ガッ!―――あ、また折った。日向はそう思ったが、それだけだった。こちら側に…

*人生のメリーゴーランド

【今日いく!!!】肩が揺れた。「なに影山、どしたん?」上から覗き込んできた年長のチームメイトに「なんでもないス」と答えて、素早くスマホを裏返してリュックに押し込んだ。「何だよ秘密にすることねーじゃん。あ、カノジョ?遠距離中の」カノジョとは違…